死刑廃止教
今週のたかじんのそこまで言って委員会は、死刑の是非について議論していました。
番組のゲストでは死刑廃止を訴える菊田幸一弁護士という人が出ていた。この人の紹介のテロップでは、「徹底した死刑廃止論者。単に死刑廃止を主張するのではなく、それに代わる終身刑などの必要性も説く。」と書いてあったので、単なるステロタイプな死刑廃止論者じゃないんだなと一瞬思ったのだが、話を聞いていると結局ステロタイプな死刑廃止論者だった。デイブスペクターも「アメリカには死刑より終身刑の方が過酷だと思う人がいる」言っていたが、私もそう思うんですよ。「一生牢屋の中で過ごせ」と言われて死ぬまで外に出られないよりは、殺してくれたほうがマシ。そういう意味で個人的には刑の重さは、終身刑>死刑なのではないかと考えている。で、この人は、重大な犯罪を犯した人間は、それ相応の重い刑を受けるべきってことで終身刑を推奨しているのかと思ったのだけども、全然違いましたね。ただ単に死刑は絶対悪だと思っているだけのように思えました。

菊田さんは死刑は国家による殺人であり犯罪だ、と言っていたが、では懲役は国家による監禁であり、これは犯罪ではないのかという質問には、死刑と懲役を一緒に考えるな、と答えていた。死刑という死の強要だけが人権侵害と考えているのであれば、それはおかしな話だと思う。この弁護士は死ということに対して異常な程に重きを置いている。こういう人たちは死ななければたとえ拷問をされ続けても問題ないという考えなのだろうか。

この菊田さんの死刑廃止の根拠となっている理論としては、
・被害者は加害者が死んだって癒されない
・加害者と被害者間で復讐を行いあっても進歩しない
・国家が人を殺すのは戦争と死刑だけ、戦争は絶対悪なので死刑も絶対悪
・世界標準は死刑廃止に向かっており、日本・アメリカなどの死刑存置国が孤立している
・自分が加害者になって死刑になる可能性があるかもしれないから
・加害者は社会が産んだ被害者だから
・誤判の可能性があるから(→だけど例え誤判の可能性がなくても死刑は反対)

まず、冒頭に書いたとおり、終身刑の方が死刑よりも重いと判断して、死刑の代わりに終身刑を持ってくるという理論であれば別に死刑廃止には反対しません。だけど、上記のような理由であれば全く賛成できない。以下、反論しておきます。

・被害者は加害者が死んだって癒されない
-> 癒されるかどうかじゃなくて、復讐心が満たされるかどうかだと思う。仮に被告が死刑になったとしても復讐心が満たされるのかどうか、わからない。復讐心が満たされるわけじゃないから死刑を廃止して良いかと言えば、それはまた違う。

・加害者と被害者間で復讐を行いあっても進歩しない
-> 何をもって進歩と言うのか不明。死刑廃止が進歩であるかどうかは議論する必要があるのではないか?

・国家が人を殺すのは戦争と死刑だけ、戦争は絶対悪なので死刑も絶対悪
-> 自衛戦争であっても絶対悪か?これも戦争=悪という固定観念を持っている人でないと納得がいかない理論だろう。戦争は必ずしも悪ではない。

・世界標準は死刑廃止に向かっており、日本・アメリカなどの死刑存置国が孤立している
-> 世界標準が正しいとは限らない。世界標準に従え、というのであれば、アメリカがグローバリズムの一環でやっていること、例えばイラクへの侵略戦争もグローバリズムの一環だ。これも是とするのだろうか。これは後付けの理由だろう。では世界が死刑を復活したら、世界に従えと言うのか?

・自分が加害者になって死刑になる可能性があるかもしれないから反対
-> かつて田嶋さんも同じようなことを言っていたが、甘えた考え。自分が死刑になるのが嫌だから反対なのであれば、その前に加害する側に回らないように努力すべき。

・加害者は社会が産んだ被害者だから
-> であればなおさら、加害者には死を持って償ってもらわなくてはいけないのではないか。

・誤判の可能性があるから(→だけど例え誤判の可能性がなくても死刑は反対)
-> であれば誤判をなくす方向に努力すべきだろう。

死刑廃止の理由を色々言っていたが、本来であれば説得力のある理由一つで相手を納得させなくてはダメだと思う。説得力ある理由がないから、いろんな理由をごちゃごちゃつけたくなる。結局は、「死刑はダメ、絶対に」ということなんでしょう。理由なんてないんだと思う。死刑は絶対悪。要するに死刑廃止教という宗教なんだと思う。
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